prose-空と海

2014年4月13日 エッセイ
2014.4.12
 日本版エーゲ海と呼称された牛窓にドライブ。
 紺碧の空と海は開放気分にさせてくれる。
 山襞一面の春草絨毯のあいだからオオイヌフグリやタンポポの冴えた色がひときわ目につく。行楽の車は間断に行きかう、下りの走りは眼下に、かすんだ小豆島との間に、宇野沖から日生諸島がきらきら光るナイフの刃のような潮の流れにヨットが浮かんでいた。
 この土地は野菜の産地でもある。山と海が競り合う格好で、平地稲作にめぐまれず傾斜地の多くは畑作に開墾されて良質のキャベツ、白菜は地元はもちろん都会地に多く供給されている。
 あおぞら市場には収穫したての良く巻いた野菜が安値でならべられていた。
 青臭い野菜の匂いに満ち満ちた車内に春を積んでのどかな田舎道を走った。

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