prose-景色③

2014年12月5日 エッセイ
 病院が建つ側は大河の右岸で岡北大橋から堤防に下りて散歩コースの起点になる。右岸をそのまま北へ向かうと県道27号線にぶつかりそこは三野公園の入り口がまちかまえている。落葉樹の橙色は紅葉とはいいがたく、うすよごれた彩は鮮やかな面持ちにしてくれない。ときにこの時期、県南の里山自然植物はすっきりした紅というものがなく、木も草もおしなべてくすんだ枯葉になり根や球根の方に精気を凝縮させているのである。春先の新芽が萌えるまで数カ月のあいだは、寒さや冷たさにじっと耐えるしかないのである。

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