prose- 水辺

2014年4月15日 エッセイ
 太陽の光で風景が眩しい
 白い世界に舞い降りたよう
 あわててサングラスをかける

 草原は靴底をすいとる癖がある
 ふわふわの感触
 はんぱつの歩みはひるみ
 若葉を踏んでは
 支柱をうしなったような
 たよりなさをおぼえる

 カイツブリは惚けて水にうかび 
 枯れ葦に流れてもぐり
 水上にあらわれ
 表情を忘我した顔で流れに
 身をまかせ
 飽きもせずくりかえして
 くりかえして戯んでいる
 その単調で強かなバネにはじかれ
 歩をかせぐ

 鱗のあらい魚が水面であらそうに暴れ
 飛沫をそらにとばす
 鈍刃のなせる業

 いずれも春の舞い 短い春のしずくである
 
 
  

prose-空と海

2014年4月13日 エッセイ
2014.4.12
 日本版エーゲ海と呼称された牛窓にドライブ。
 紺碧の空と海は開放気分にさせてくれる。
 山襞一面の春草絨毯のあいだからオオイヌフグリやタンポポの冴えた色がひときわ目につく。行楽の車は間断に行きかう、下りの走りは眼下に、かすんだ小豆島との間に、宇野沖から日生諸島がきらきら光るナイフの刃のような潮の流れにヨットが浮かんでいた。
 この土地は野菜の産地でもある。山と海が競り合う格好で、平地稲作にめぐまれず傾斜地の多くは畑作に開墾されて良質のキャベツ、白菜は地元はもちろん都会地に多く供給されている。
 あおぞら市場には収穫したての良く巻いた野菜が安値でならべられていた。
 青臭い野菜の匂いに満ち満ちた車内に春を積んでのどかな田舎道を走った。
 従来の「もろもろ探訪」はXPでしたので今回から7に移行しました。
 タイトルも「もろもろ探訪2」としてこれからも継続していきます。
 よろしくお付合いください。

prose-世相のるつぼ

2014年4月9日
 世界で騒がしい、日本でもかしましい、不穏の限りである。
 武力で領土を拡張をはかる、と実行。
 武力を行使する用意がある、と強面で恫喝。
 民族の対立、同宗教内の対立 抗争とテロ、多数工作の暗躍。

 日本でもしかり。
 いつかは暴露されるのに、政治資金調達のぼろかくし、国民にすけすけの言い訳。
 他国の癖を見抜けずに泥沼にはまっていく一国の外交センス。
 一見胸をはる発言でも筋書きのみえない独走政策、利害と思惑がからむ諸国政治事情のなかで、どのぼたんをおしたら握手ができてこのぼたんをおしたら言論攻撃されるという展開が読み切れない主導の拙さは、どうにもならぬか。

 この坩堝の終着ははたしてどうなるのか。
 
 下の孫娘の初誕生を祝った。
 一升餅を風呂敷につつんでもらって背負ったらいかにも重たい顔でとまどっていた。
 そろばん、財布、辞書、などを並べたら財布をしっかり握った。
 末頼もしいかぎりである。

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